AI電話代行サービス比較

対話型の言語AI(chatGPT)の発展で、人間と遜色のない会話や応答ができるAIがAPIで簡単に構築できるようになりました。

この機能を利用することで、AI電話代行サービスがIVR機能中心から対話型のAI音声認識機能中心へとシフトして多くのサービスが発表されています。

AIによる音声認識機能が進化

このページでは、
対話型のAI音声認識機能によるAI電話代行サービスを行う注目のサービスをピックアップして機能および料金を要約して比較することで、
AI音声認識機能を使った電話代行サービスの提供イメージをつかむとともに、
そのメリットとデメリットを調べています。

注目のAI電話代行サービス紹介

下記に注目のAI電話代行サービスの概要を紹介しています。

各AI電話代行サービスの詳細は、公式ホームページでご確認ください。

ミライAI

特徴

安くて多機能。

公式ホームページ
ミライAIホームページ

主な利用シーン

  • 24時間対応。
  • 代表電話取次ぎ
    テレワークやオフィスの着信対応(社員名簿から呼び出し可。)
  • 折り返しシナリオ
    外出等でリアルタイムで電話対応が困難な場合、折り返し先をヒアリングしメールやチャットシステムで会話内容を通知。
  • 対話型FAQシナリオ
    よくあるお問い合わせに対する回答代行

体験デモ
公式ホームページで、実際に電話をかけて上記利用シーンを体験利用できます。

試用期間
14日間の無料デモが体験できます。

料金
料金は、「基本料金」+「AI会話料」で構成されます。
1つのAI電話番号(050番号)あたりの料金です。
初期費用 800 円(税抜)
月額基本料 500 円(税抜)/月
社員名簿利用料 1人 300 円(税抜)/月
(指名転送機能を使う場合に必要)
AI会話料
AI会話時間料   16 円(税抜)/分
(電話取次が完了するまでにAIがお客様と会話する時間。)
取り次ぎ転送時間料 35 円(税抜)/分
(電話取次後にお客様と担当者が会話する時間。)

マヤイ

特徴

シンプルで設定が簡単。

公式ホームページ
マヤイAIホームページ

主な利用シーン
個人から電話の多い会社まで。

  • 050から始まる専用電話番号を発行。
  • 使用中の電話番号を使う場合は、050専用電話へ転送設定する。
  • お客様名、連絡先担当者名、ご用件を伺う。
  • 電話の録音データ、電話内容を文字起こししたテキスト、着信日時や着信番号をslackまたはメールで通知。
  • 24時間対応。
  • オプション
    着信先へ折り返し発信
    着信先へSMS送信
    050専用電話の変更
  • スタンダードプラン
    固定アナウンスによる応答。
  • ビジネスプラン
    利用シーンにあわせた応答内容を自由に設定可能。

体験デモ
なし

試用期間
14日間のトライアル期間があります。

料金
スタンダードプラン
月額基本料 1500 円(税抜)/月
受電数   50件
従量料金  50(税抜)/件 (受電数を超えた場合)
ビジネスプラン
月額基本料 9800 円(税抜)/月
受電数   150件
従量料金  50円(税抜)/件 (受電数を超えた場合)

AItelefonista

特徴

すべてのプランで同一機能。

会話シナリオによる自動応答とテキスト化した着信通知。
(通知メディアは、Eメール Slack Teams GoogleChat Chatwork Discord)
着信情報・録音音声・テキスト化着信内容をクラウド保存。
オペレーターへの転送設定も可能。
24時間365日対応。

導入しやすさを追求したAI電話代行。

公式ホームページ
AItelefonistaホームページ

利用想定シーン

  • 1日の着信数1~10件程度。
  • 従業員100名未満の企業または個人事業主対象。
  • 営業電話に出たくない。
  • 決まった内容の問い合わせが多い。

体験デモ
公式ホームページにデモ用電話番号の記載があります。

試用期間
30日間のトライアル期間があります。

料金

初期費用・契約期間・解約金なし。

スタンダード
(合同会社・個人事業主向け)
月額基本料 2,980円~(税抜)/月
無料着信回数 50回
着信超過料金 40円(着信当たり)

プレミアム
(資本金1,000万円未満の株式会社向け)
月額基本料 5,980円~(税抜)/月
無料着信回数 300回
着信超過料金 40円(着信当たり)

アルティメット
(資本金1,000万円以上の株式会社向け)
月額基本料 8,980円~(税抜)/月
無料着信回数 550回
着信超過料金 40円(着信当たり)

オプション
着信転送料金 20円/(30秒あたり)
会話シナリオ利用料金 40円/(着信当たり)

AutoReception

特徴
オフィスの電話対応をAIが代行して、チャットやメールでお知らせするサービス。
通知先の複数設定可能(メール・Slack・Chatwork・Microsoft Teams使用)
転送先のカスタマイズ可能。
(指定の電話番号からの着信を電話代行せずに直接おつなぎ転送可能。)
対応時間 毎日0:00-23:59
着信元の番号表示
AI音声案内のテキスト編集可能。
音声の録音・テキスト化

公式ホームページ
AutoReceptionホームページ

想定利用シーン
オフィスでの電話受付。

体験デモ
なし。
公式ホームページに通話サンプルあり。)

試用体験
14日間の無料試用期間あり。

料金(税込)
初期費用 0円
月額 2,980円(最初の1か月間は980円)
従量課金 100件まで 0円/1件 101件以上 50円/1件

IVRy

特徴

関連情報をSMS通知で案内可能。

公式ホームページ
IVRyホームページ

主な利用シーン
個人事業主や小規模オフィスでの着信対応。
営業電話のカット。

体験デモ
公式ホームページに自動応答IVRとAI音声認識の2パターンのデモ用電話番号の記載があります。

料金

3,500円/月〜 + 通話代(税抜)
(電話番号維持費含む)
電話番号維持代は550円/月
通話代は着信の場合:3.3円/分。
転送の場合:14.3円/分(携帯電話転送の場合:30.8円/分) ※税込

ベーシック ¥3,000/月
電話業務の課題を簡単に解決したい方向け。
プラス ¥5,000/月
効率的でスマートな働き方を実現したい方向け。
エンタープライズ 要相談
セキュリティや個別対応など、様々なニーズに対応。

オプション
CRM Basic ¥1,000/月 項目を自由に設定できるフォームを作成。
Call Tracking ¥20,000/月 電話履歴とウェブのデータを繋ぎ、お客様体験を進化。

料金表詳細

DMMバーチャルオフィス
AI秘書自動応答サービスオプション

特徴

DMMバーチャルオフィス契約時に利用できるオプション機能。

着信にAIが自動応答し、相手の名前、要件、折り返し電話番号をお聞きメールで通知。

公式ホームページ
AI秘書自動応答サービスオプションホームページ

想定利用シーン
DMMバーチャルオフィスでの受電対応

体験デモ
なし。

料金
バーチャルオフィス利用料金 月額660円(ネットショップ支援プランの場合)
1,650 円(税込)/月
着信オーバー時の従量料金は、着信件数100件/月まで無料。101件目以降は着信1件につき55円(税込)。

Canario

特徴
NECネッツエスアイの電話代行サービス。
「電話転送」の音声サービスをクラウド化。
コミュニケーション業務を自動化、省人化。

公式ホームページ
Canarioホームページ

主な利用シーン

  • オフィス宛て着信の電話代行。
  • 伝言テキスト化
    AIが伝言をテキスト化して通知。(Slack、Microsoft Teams、elgana)
  • 名前取次
    AIが担当者の名前を認識し、担当者へ自動転送。
  • 一斉着信 
    担当者が分からない場合、組織全員の電話を一斉呼び出し。
  • 営業時間設定 
    営業時間外はAIが電話番代行。

料金

基本料月額 10,000円(税抜)/契約 +下記プラン別料金

Basicプラン 
名前取次、一斉着信。無料電話なし。
月額680円/人

Standardプラン
名前取次、一斉着信。名前取次+伝言テキスト化。一斉着信+伝言テキスト化。IVR。無料電話 1人10分まで。
月額980円/人

Premiumプラン
名前取次、一斉着信。名前取次+伝言テキスト化。一斉着信+伝言テキスト化。IVR。内線連携。無料電話 1人30分まで。
月額1480円/人

料金表詳細

AI電話サービス

特徴

NTTドコモのAI電話サービス。
(ドコモ独自の音声認識技術を使用)

Amazon Connectや各種PBXとドコモAIエージェントAPI ®の組み合わせで構成。

お問い合わせ窓口や予約受付など、電話対応をAIが代行するクラウドサービス。

機能改善をNTTドコモが継続実施。

導入支援がある
NTTドコモが課題をヒアリングし、要件定義を行い見積もりを提示後、条件が合えば契約となる。
NTTドコモが対話シナリオなどシステム設計を行い導入する。

公式ホームページ
AI電話サービスホームページ

主な利用シーン

受電以外に架電にも対応。

  • 受電(オフィス・店舗)
    お問い合わせの一次受け。
    面接の日程調整。
    レストラン/ホテル/病院の予約。
  • 受電(自治体向け)
    サービスの予約。
    公共施設の利用予約。
  • 受電(コールセンター)
    サービス申込み、変更、解約。
    電気・ガス・水道などの手続き。
    荷物の再配達。
  • 架電(オフィス・店舗)
    予約のリマインド。
    商品案内。
  • 架電(自治体向け)
    高齢者のみまもり電話。
    体調の経過観察。
    災害時の一斉連絡。
  • 架電(コールセンター)
    商品、サービスのご案内。
    お支払い状況確認。
    在宅確認。

体験デモ
公式ホームページで、実際に電話をかけてチケット予約と問い合わせシーンを体験利用できます。

試用体験
お試しパッケージ3か月利用 料金200,000円(税抜)。
(シナリオ設定費用+月額サービス利用料金+無料通話2000分)

料金

Entryプラン(シンプルな受付業務)
最大同時接続数 :2
3万円(税抜)/月(無料通話300分含む)
100円(税抜)/分(超過分)

Miniプラン(中小企業および自治体向け)
最大同時接続数 :2
10万円(税抜)/月(無料通話2000分含む)
100円(税抜)/分(超過分)

Basicプラン(小規模コールセンター)
最大同時接続数 :5
50万円(税抜)/月(無料通話7000分含む)
75円(税抜)/分(超過分)

Premiumプラン(大規模コールセンター)
最大同時接続数 :25
250万円(税抜)/月(無料通話50000分含む)
50円(税抜)/分(超過分)

料金プラン詳細

AI電話代行サービス機能と料金について

AI電話代行サービス機能は、
一部のメーカー系AI電話代行サービスを除き、
AI音声認識による自動応答と着信通知・着信振り分け機能がメインとなっています。
この機能は、有人の電話代行サービスでは最も基本的なプランに該当します。

料金的には、従量制料金を採用しているサービスもあり一律に比較できませんが、
土日祝日や24時間対応オプション料金加算が無い分、AI電話代行サービスの方がかなりの割安感があります。

NTTドコモやNECなどのメーカー系のAI電話代行サービスでは、有人の電話代行サービスを越えた多機能なサービスを提供している分高額な料金となっています。
そのため、利用時には、必要な機能かどうかをよく検討する必要があります。

着信数別の料金比較

前提

  • 必要とする機能は、基本機能(AI音声認識による自動応答と着信通知)に限定。
    AI音声認識による自動応答と着信通知
    AI音声認識による自動応答とメールによる着信通知の限定したサービスを前提

    多機能高額なメーカー系サービスのCanario AI電話サービスは除く。
  • 着信内容の通知方法は、メール。
  • 会話時間1分。
  • 社員3人。
  • 取り次ぎ転送なし。

注意

次の料金見積もりは、2023年7月の公式ホームページ記載内容を元に、概算料金比較のために限定した条件で暫定的に算出した値です。
サービスをご利用になる場合は、利用条件を明確にしてご自身で料金算定を行ってご判断ください。

50件の着信があった場合の料金見積もり

土日休日を含む午前7時~午後18時の間に50件/月の着信があった場合を想定。

  • ミライAI 1,300円 (500 円+800円(16円×50件))
  • マヤイ  1,500 円 スタンダードプラン利用
  • AItelefonista 2,980円 スタンダードプラン利用
  • AutoReception  2,980円
  • IVRy 3,665円 (3,500円+165円(3.3円×50件))
  • DMMバーチャルオフィス(AI秘書自動応答サービスオプション)2,310円 ネットショップ支援プラン利用
  • 有人の電話代行サービス 11,100円 スタートプラン コール30コース利用(3,000円+4,500円+180円×20件)
100件の着信があった場合の料金見積もり

土日休日を含む午前7時~午後18時の間に100件/月の着信があった場合を想定。

  • ミライAI 2,100円 (500 円+1,600円(16円×100件))
  • マヤイ  3,000円 スタンダードプラン利用(1,500 円+50円×50件)
  • AItelefonista 4,980円 スタンダードプラン利用(2,980円+40円×50件)
  • AutoReception  2,980円
  • IVRy 3,850円 (3,500円+ 330円(3.3円×100件))
  • DMMバーチャルオフィス(AI秘書自動応答サービスオプション)2,310円 ネットショップ支援プラン利用
  • 有人の電話代行サービス 17,000円 スタートプラン コール100コース利用(3,000円+14,000円)

AI電話代行サービス利用時のメリットとデメリット

以下に、AI電話代行サービス調査過程で感じたメリットとデメリットを記載しています。

AI電話代行サービス利用時のメリット

時間外対応に追加コストがかからない。
有人の電話代行サービスでは、24時間や土日祝日対応まで組み込もうとするとオプション料金が必要となる場合がほとんどですが、
AI電話代行サービスでは、追加コストなしで利用できるサービスがほとんどです。

サービス時間の短縮
ボタン操作が必要なIVRや受話内容の理解が必要な有人による電話代行サービスより、サービス時間が削減されます。
サービスにより、驚くほど短時間で要件が終了するサービスもあります。

ミスのない一貫性があるオペレーションを期待できる。
AIプログラムにバグが無い限り、担当者への通知忘れなどミスがない一貫性のある対応が保証されます。

AI電話代行サービス利用時のデメリット

音声認識ミスがある場合がある。
AI電話代行サービスの体験デモを試してみると分かると思いますが、発音状態により誤った解釈をされてしまう場合があります。
特に、騒がしい環境での利用高齢者など発音に難がある人の利用は、聞き取りミスの可能性も高くなることが考えられます。
今後、AIの学習機能により音声認識の精度は高まっていくと考えられますが、
当面は、高齢者を対象としたサービスなどでは有人の電話代行サービスを利用するなどの対策が必要と思われます。

業務に特化した代行サービスがない。
有人の電話代行サービスが提供しているクレーム対応や不動産管理代行、発送手配・返品対応などのクロージング処理を含めたネットショップ受付代行など
複雑な対応を必要とするサービスの展開が行われていない。

まとめ

AI電話代行サービスを
着信数が比較的少ない個人や小規模なオフィスや店舗における、
業務繁忙時や時間外の電話番など機能を限定した代行サービスとして利用するなら、
オペレーター対応による有人の電話代行サービスより、安く利用できるAI電話代行サービスの利用メリットは大きいと思われます。